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【父の日記念】犬に父性ってあるの?【第53回】

編集部 まめお | 2018年06月11日


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【父の日記念】犬に父性ってあるの?

 

犬の子育てというと、どうしても母犬にばかり注目しがちですよね。では父犬にも、父としての自覚や役割はあるのでしょうか?じつは、父犬もちゃんと子育てに参加しています。今回は父の日記念ということで、普段はイマイチ影が薄い父犬の実態についてご紹介しましょう。意外な一面が見えてくるかもしれませんよ。

目次

仔犬から見た父犬の役割とは?

仔犬が生まれると、母乳をあげたりおしりを舐めて排泄を促したりするのは母犬の役目。付きっきりでお世話をする姿から、子育てといえば母犬を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、じつは父犬にも子育てにおいて重要な役割があります。それはずばり「社会性」を教えることです。
父犬は、仔犬が生まれたばかりの頃は子育てに参加しません。仔犬に何をされても気にせずに好きなようにさせているか、仔犬が近づいても知らんぷりしてどこかに行ってしまうか。甲斐甲斐しい母犬に比べて、割と放任主義に見えるかもしれません。
しかし仔犬が少し大きくなってくると、その遊びはだんだん激しくなっていきます。加減がわからず他の犬を傷つけたり、調子にのって物を壊してしまったりすることもあるでしょう。そこで、父犬の出番です。最初はまったく手を出さなかった父親が、仔犬に対して「やってはいけないこと」を教えはじめます。
生後8~12週目頃は、犬にとって社会性を身に付けるための大切な時期。この時期に父犬と関わることで、「やってはいけないことは何か」「自分より強い犬に会ったらどうすれば良いか」など、犬社会で生きていくために大切なことを学んでいくのです。
たとえば、じゃれついた仔犬が強く噛み過ぎると、父犬は「ガウッ!」と吠えて制止します。仔犬が父犬のテリトリーなど入ってはいけない場所に入ろうとしたら、首根っこを噛んで連れ戻すでしょう。また父犬の食事中に仔犬が近づくと、低く唸って威嚇したり、仔犬の口を噛むフリをして押さえ込んだりします。しかしあくまでもポーズであり、仔犬はケガをすることはありません。
仔犬が生後6ヶ月を過ぎた頃になると、犬社会の厳しさを教えます。自信をつけてきた若いオス犬に対し、圧倒的な立場から抑えつけることもあるでしょう。そうしなければ、若い犬同士で激しいケンカになってしまうかもしれません。少し厳しいように見えますが、これが犬の群れの一員としてやっていくための決まりなのです。
ちなみに、この頃になると仔犬でもメス犬に対しては手を出さなくなります。メス犬はメス犬の中で、同じように社会性を身に付けていきます。

 


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仔犬の生育には母のやさしさと父の厳しさが必要

犬の子育ては、母犬と父犬で役割がハッキリと分かれています。母犬は仔犬にたっぷりと愛情を注いでやさしく守り、父犬は仔犬に生きていくためのルールを厳しく教えます。父犬は母犬のように母乳は出ませんし、母犬は父犬のように力をつけた仔犬を制止することはできません。父と母、どちらも仔犬が健やかに育っていくには必要不可欠だと言えるでしょう。仔犬は生まれながらにして「犬の生き方」を知っているわけではなく、父犬や母犬、兄弟犬から学ぶことで少しずつ犬として成長していくのです。
しかし近年はブリーダーの関係など様々な理由で、父犬から社会性を教わる前に引き離される仔犬も増えてきました。父犬から教育を受けなかった仔犬は、コミュニケーション能力が低くなってしまいがちです。犬同士だけでなく、飼い主に対してもわがままになってしまうことも。そのため、飼い主が父犬の代わりに社会性を教えてあげる必要があります。

 


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父犬の接し方から仔犬の育て方を学ぼう

生後8~12週頃の仔犬を引き取った飼い主さんは、仔犬がきちんと犬としてのコミュニケーション能力を身に付けることができるよう父犬のように接してあげてください。「ダメなことはダメ」と、一貫性を持って教えていくことがポイントです。
たとえば仔犬がじゃれて飼い主さんの手や足を噛んだ時、「痛い!」とハッキリと意思表示しましょう。父犬も、強く噛まれた時には仔犬を叱ります。痛がることで、仔犬は噛む力が強かったことを悟り、力加減を覚えていきます。飼い主さんが「仔犬だから」と大目に見てしまうと、成犬になった時に苦労することになるかもしれません。
また、ルールを作り仔犬に教えていくことも重要です。「入ってはいけない場所」「触ってはいけない物」を決めて、そこに仔犬が入ったり触ったりしそうになったらきちんとやめさせましょう。父犬の場合は、仔犬の首根っこを噛んで振りまわしたり、低く唸ったりして注意します。最初のうちは、仔犬は父犬の目を盗んで入ろうとしますが、父犬は常に目を光らせ、一貫して「ダメ」と根気よく教えます。繰り返し教えることで、仔犬は次第にルールを学んでいくのです。人間も「今日はいいか」と日によって態度を変えたりせずに、一貫性を持ってルールを教えましょう。目を離した隙にルールを破られることのないよう、仔犬が入ったり触ったりできない工夫も必要です。

いかがでしたか?父犬の意外な役割に驚いた方も多いのではないでしょうか。犬は本来、集団で生活する動物です。犬社会の中で生きていくには、群れの一員として和を乱さずルールを守らなくてはなりません。父犬は、群れの一員として未熟な仔犬を立派な成犬へと導いていく大切な存在だと言えるでしょう。

 

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