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疲れた心に動物セラピー講座

ペットの「分離不安症」の対処法は?【第10回】

編集部 まめお | 2018年01月30日


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編集部のまめおです。
ペットが飼い主がいないと寂しくなって問題行動を起こす「分離不安症」というものがあると聞きました。どう対処してあげるといいのでしょうか?一木先生にお聞きしました。

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kuri
この記事の制作・監修

社会保険労務士事務所アルモニー
一木信輔先生

関西学院大学総合心理科学科卒業後、大阪医専 精神保健福祉士学科卒。社会保険労務士・精神保健福祉士として、企業のメンタルヘルス相談、ストレスチェック対応のアドバイスを行っています。
http://sr-harmonie.jp/

 

飼い主への愛着や依存心が強いペットが一人になると、不安になり物を壊す、走り回る、排泄がうまくできなくなる、過剰に鳴くなどといった問題行動を起こしてしまうことを「分離不安症」と言います。これは犬だけではなく猫や鳥など様々な動物に見られており、こうなってしまうと困ったことに、飼い主と離れることを極端に怖がるため病院での治療や入院も困難になる危険性があります。

原因としては、飼い主とペットの間で過剰な愛着があり、ペットが飼い主に依存していることで一人前の精神状態まで発達できなかったためであり、近年ではペットの心の病気と考えられています。

自然界では一定の週齢に達すると親が子を強制的に突き放し、独り立ちさせます。単独行動する猫や鳥はもちろん、群れで生活する犬であっても子どもとしてふるまうのは許されなくなります。そのために社会化期と呼ばれる期間に五感をフルに使って親や兄弟と触れ合い、仲間を認知し社会のルールや処世術を学んでいきます。

しかしペットは、人がすべてのお世話をしてくれるため、独り立ちする必要も大人としてふるまう必要もなく、永遠に可愛がられることとなります。その中で社会化がうまくいかず、ペットが飼い主に依存し、飼い主には非常に甘えん坊なのにいなくなると途端にパニックに陥り第三者に攻撃的になる…ということもあり得ます。
分離不安症の治療はこれを病気と認識し、まず飼い主側の行動を改めるところから始まります。犬や猫等のペット達は、自分自身が飼い主の一部ではなく、独立した存在である事を知らなくてはなりませんし、飼い主さん以外の存在を認識し、その存在と共存できるようになってもらう必要があります。

具体的には、外出前に寂しくなるからと大げさに別れを演出しかまってしまうと、一人になる恐怖を増大させてしまいます。そのため外出時は挨拶せずそっと出ていき、帰ってきてもすぐにはかまわないようにすると、ペットに外出の区別をつけさせず寂しさを減らすことができます。
また雷などの恐怖体験をしたときに、「怖かったね、もう大丈夫だからね」とそれまで以上にかまい倒してしまうと、ペットは恐怖を感じた時に飼い主が助けてくれると認識し、恐怖心を表にしやすくなり過剰な吠えなどといった行動に現れてしまいます。ですのでかまうのではなく、何事もなかったかのようにいつも通りにすることで安心感を与えると、恐怖体験にも動じないようになります。

共に生きていくためのルールを教えていくのが代理でも「親」となった飼い主の役割です。人と共に生きていくにあたって大切なことを、その動物がもともと持っている生物的な資質と折り合いをつけ、無理のないように教えることが大切となります。ペットの習性や性格の違いなどもあり工夫が必要な事もありますが、ペットと二人三脚で乗り越え、より良い関係を築いていきたいですね。

 

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