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ペットを守る法律アレコレ

うちの猫の写真が!ペットに肖像権はないの?【第9回】

編集部 まめお | 2017年02月01日


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質問

うちの猫が可愛いのはわかるんですが、
外出中などに知らない人に勝手に写真を撮られ、
今まで何回もブログに掲載されました…。
人間のアイドルなら勝手に写真を使っちゃダメだけど、ペットなら良いの?
犬や猫には肖像権はないんでしょうか?

 

 

 

答え

残念ですが、ないとされています

kuri
この記事の制作・監修

栗脇法律事務所 栗脇康秀弁護士
福岡県弁護士会所属。早稲田大学法学部卒。損害補償事件を中心に、依頼者に安心・納得・解決力をお届けします。
http://kuriwaki.jp/


無断撮影されたのが人間の場合、肖像権(承諾なしに、みだりに容ぼう・姿態を撮影されない権利)侵害にあたりますし、著名人であればパブリシティ権(人の氏名、肖像等が有する顧客吸引力を排他的に利用する権利)侵害にあたる可能性もあります。
ですが、法律は動物に肖像権やパブリシティ権を認めていません。
なぜかといいますと、Q3でも書いたとおり、法律上ペットは「物」とされている一方、肖像権やパブリシティ権は「人」にしか認められない権利だからからです。

実際、競馬の競走馬にパブリシティ権があるかどうかが争いになった事件で、最高裁は「競走馬の名称等が顧客吸引力を有するとしても、物の無体物としての面の利用の一態様である競走馬の名称等の使用につき、法令等の根拠もなく競走馬の所有者に対し排他的な使用権等を認めることは相当ではない」と判断しました。(最高裁平成16年2月13日)。

 

~考え方は変わらないの?

Q1で書きましたが、もともと裁判所では、ペットが怪我をしても慰謝料を認めてきませんでした。ですが、名古屋高等裁判所平成20年9月30日判決では、「近時、犬などの愛玩動物は、飼い主との間の交流を通じて、家族の一員であるかのように、飼い主にとってかけがえのない存在になっていることが少なくないし、このような事態は、広く世上に知られているところでもある(公知の事実)」として、ペットが大事なパートナーであることを認めて慰謝料の支払いを命じました。

このように、裁判所の考え方も変化してきていますから、ペットに肖像権やパブリシティ権が認められる日が来るのかもしれませんね。

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