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ご飯を食べない老犬に【ゴハンを食べさせる10の対処法】【第12回】

編集部 まめお | 2018年05月04日


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ご飯を食べない老犬・シニア犬に【ゴハンを食べさせる10の対処法】

 

「老犬がゴハンを食べない」となると、とても心配ですよね。犬も高齢になるにつれ自然と食欲が低下し自然に食事量が減ります。ですが、その食欲不振は病気や体調不良のサインである可能性も。年齢のせいだと決めつけずに、犬が食べない理由を見極め、愛犬に健康で長生きしてもらうために、シニア犬に「ゴハンを食べさせる10の対策」や「食事介護のポイント」などをご紹介します。

目次

シニア犬がご飯を食べない理由とは?

人間と同じように犬も高齢になると、食欲が低下し食べる量も減ってきます。
ですが、「高齢=食べない」と決めつけるのではなく、「食べたくても食べれない」という場合もあることを理解しましょう。愛犬が健やかで幸せな毎日を過ごすために、食べない理由をしっかり把握し、原因に合った対処法で食事をサポートすることが必要です。

食べない理由や原因を知りましょう

犬の食欲が落ちるのには、「老化が原因」と「病気が原因」の2つの場合が考えられます。

【老化が原因の場合】

老化が原因で食欲が落ちる理由として、次のようなものが挙げられます。

  • 運動量・基礎代謝が低下し、必要なカロリーが少なくなる
  • 消化スピードが遅くなっている
  • 食の好みが変わる(こだわりが強くなる)
  • 味覚や嗅覚の感度が下がり、食欲が落ちる
  • 老化のために食が細くなっている
  • 飲み込む力が衰えている
  • 歩いたり立つのが辛くて、食べに行けない
  • 顔を上げるのが辛く、お皿からフードを食べられない

【病気が原因の場合】

犬の食欲不振は、次のような病気の前兆として現れるケースも。この場合、飼い主さんが愛犬の様子を毎日チェックし、異変に早めに気づき早急に動物病院で診察してもらいましょう。

  • 歯周病
  • 消化器系の異常
  • 慢性腎不全
  • 慢性肝炎
  • 生殖器系の病気
  • がん
  • ストレスからくる体調不良 など

老化と病気を見分けるポイント

病気の場合は、「食欲がない」という症状だけでなく「口臭が強い」「下痢や嘔吐がある」「多飲多尿」など、同時に起こる症状と合わせて考えることが重要。毎日のスキンシップや体調をチェックし、複数の症状が見られるようなら病気の可能性もありますので、早めに獣医師に診察してもらいましょう。

「食欲がない」「口臭が強い」など、症状別で考えられる病気を知りたい方は、こちらのサイトが便利です。

▼イオンペット獣医による監修「犬の病気大辞典」

※「犬の病気大辞典」は、病気の診断を行うためのものではありません。症状がみられるときは、かかりつけの動物病院で早めに診察を受けることをお勧めします。

水を飲んでいるかも必ずチェック!

食欲の心配だけでなく、水を飲んでいるかのチェックもとても重要。特に下痢や嘔吐・発熱などの症状がある場合、体内の水分が失われがちで通常より多めの水分補給が必要です。一般的に、1日に体重1kgあたり約50mlの水が必要だと言われています。老化にともない水分摂取量も少なくなる傾向がありますが、体内の水分が少ないと尿の濃度が高くなり、結石など腎臓・尿路系の病気にかかりやすくなるので、日頃から注意を怠らないようにしましょう。

 

<対策1>いつものドッグフードを変えてみる

老犬は、嗅覚や味覚が衰えると同時に、食の好みやこだわりが変わることがあります。
食の進み具合を見ながら愛犬の好みを把握し、その時の体調・食欲に合わせたドッグフードを与えてみましょう。

いつもと違うフードを与えてみる

今までとは違う老犬用のドッグフードを与えてみるのも効果的。また、一種類に決めるのではなく、たまにフードを変えてみて、愛犬はどんなフードが好みなのか把握しておけば、また食べなくなった時に余裕をもって対処できて安心です。ただし、頻繁に変えすぎるのもよくありません。犬に「食べなかったら美味しいご飯に変えてもらえる」と勘違いさせないよう、状況をみながらたまに試すのがポイントです。

 

「シニア犬のフード選びのポイント」はこちら

香りの良いトッピングやサプリなどを加える

嗅覚や味覚が衰えがちなシニア犬には、いつものご飯に美味しそうな香りのするトッピングなどを混ぜるだけで食欲が増す場合があります。次のようなトッピングやふりかけなどを試してみるのもオススメです。

  • 肉(焼いたり茹でたもの)
  • 魚(焼いたり茹でたもの)
  • 犬用のチーズ(すり潰したり小さく刻む)
  • 芋やリンゴなど野菜や果物(焼いたり茹でたりした後、すり潰す)
    ※玉ねぎやブドウなど、犬に与えてはいけない野菜や果物もあるので、きちんと調べてから与えるようにしましょう。
  • ヨーグルト(無糖のもの)
  • ヤギミルク など

 

また、最近ではフードにかけるタイプの美味しい犬用サプリなどもあるようです。色々な種類を試してみるのもオススメです。

<オススメアイテム>

栄養補給シロップ スタミノン リキッド 40g
ドライフードにかけて与える栄養補給シロップ

 

<対策2>水分が多いドッグフードに変える

飲み込む力が衰えがちな老犬には、カリカリのドライフードよりも、水分が多いフードの方が飲み込みやすく消化にも良いようです。

ドライフードをふやかして柔らかくする

いつもあげているドライフードをお湯でふやかし、36~37℃くらいに冷ましてからあげてみましょう。
水分を多く含み柔らかくすることで、消化もしやすく、香りも立つので犬の食欲をくすぐります。

食べやすいウェットフードに変える

シニア犬は、飲み込む力や消化する力が衰えがちです。そのため、できるだけ飲み込みやすく、消化に良い柔らかいフードがオススメ。カリカリのドライフードよりは、水分が多く飲み込みやすいウェットフードのほうが犬も食べやすいようです。

<対策3>フードを温めてみる

与える時のフードの温度も、食欲をそそる重要なポイントです。

フードを温めてみる

ウェットフードでも、ふやかしたドライフードでも、冷たいものより、36~37℃くらいの人肌くらいに温めたフードの方が香りが強くなり、嗅覚が鈍くなった老犬の食欲をそそります。特に寒い冬などは、温かいゴハンで内臓を温めてあげることで、消化促進にもつながります。

<対策4>ドッグフードの栄養価を変える

たくさん食べれない…というのなら、少量でも効率的に栄養が取れるフードを選ぶのもポイント。
子犬・成犬・老犬へと成長するにつれ、愛犬の健康状態・必要な栄養素は変化します。人間同様、犬もライフステージに合わせて食事内容の見直しが必要。さらに、同じシニア期でも「シニア初期」と「ハイシニア期(超高齢犬)」では必要な栄養素が違ってくるため、次のポイントに注意しながら愛犬の年齢に適したフード選びを心がけてください。

【シニア初期の犬に必要なフード選びのポイント】

シニア初期の犬(大型犬で5~7歳、小型犬で7~10歳)は、若いころより運動量や基礎代謝が低下するせいで太りやすい時期。食欲が低下しているとはいえ太りやすいこの時期は、筋肉を落とさないよう良質のタンパク質を摂りながら、カロリー控えめで消化に良いドッグフードを与えましょう。
(※腎臓病などすでに持病がある犬の場合は、食事内容や給餌方法について、まずはかかりつけの獣医師に相談の上、フードを選ぶようにしてください。)

  • 高品質な動物性タンパク質が多いもの
  • 低脂肪で低カロリーなフード
  • 消化に良いもの
  • シニア用ドッグフードがオススメ
<こんなドッグフードがオススメ>

PeTeMo プレミアム ドッグフード 7歳以上用
1カロリーケアが必要な7歳以上のシニア犬に適した栄養バランスのドッグフード。

 

【ハイシニア期(超高齢犬)に必要なフード選びのポイント】

ハイシニア期の犬(大型犬で8歳以上、小型犬で11歳以上)は、老いのサインが見た目からも感じられ始める時期。
一般的に消化器系の衰えをはじめ、食事の摂取量が減ることで痩せやすくなるため、少量でも栄養が多く低カロリーなフードを選ぶのがポイントです。

  • 高品質な動物性タンパク質が多いもの
  • 低脂肪で低カロリーなフード
  • 消化に良いもの
  • 「ハイシニア用のドッグフード」がオススメ
<こんなドッグフードがオススメ>

PeTeMo プレミアム ドッグフード 11歳以上用
11歳からのシニア犬用に適した栄養バランスのドライフード。

 

<対策5>消化に良いドッグフードを与える

食べ物の消化には意外と体力を使います。なので、消化力が衰えがちな老犬には、できるだけ消化しやすい食べ物をあげ、体に負担をかけないようにすることが大切。「消化に良い=やわらかい」というのはもちろん、ドッグフードに含まれる原料の中にも、消化しやすいものと消化しにくいものがあるので、できれば原材料の配合率などもチェックして選ぶようにしましょう。

肉原料が多く、穀物の配合量が少ないフードを選ぶ

犬は本来肉食の動物なので、基本的に穀物を消化するのが苦手。なので、特に消化力が衰えがちな老犬には、小麦やトウモロコシなどの穀物の配合量ができるだけ少ないフードを選ぶようにしましょう。逆に、犬は肉や卵などのタンパク質は消化しやすいため、肉原料の割合が高いドッグフードがオススメです。

<対策6>食べやすい器に変える

床にお皿を置いて愛犬にゴハンをあげていませんか?老犬にとって、首を下げてご飯を食べる姿勢は負担が大きく、食べるのが辛くてご飯を食べなくなる場合も。そんな場合は、器などに食べやすい工夫をしてあげると効果的です。

食べやすいお皿に変える

できるだけ楽な姿勢でご飯が楽しめるよう、脚付のフードボウルや、器を置く台のようなものを準備してあげてください。食べやすい器や、食器がガタつかないよう滑り止めなどを準備するのもオススメです。

 

<こんな便利グッズもオススメ>

ハリオ(HARIO) わんテーブル
わんちゃんの食べやすい姿勢でお食事をもっと快適にする、小・中型犬用のテーブル。

 

 

zuttone ずっとね 老犬介護用 持ち手付食器 小
寝たきりや姿勢維持が難しいときの食事補助に。

<対策7>食事の回数を増やす

消化吸収する力が衰えている犬は、食べさせ方を変えるのも効果的です。

1回の食事量を減らし、回数を増やす

消化する力や飲み込む力が弱くなっていると、一度にたくさん食べても消化しきれず体調を崩したりする場合も。
胃腸に負担をかけないためにも、少量の食事を1日に数回に分けて与えるのもオススメです。

<対策8>食事する環境を変える

人間でも、暑い日や寒い日など、環境が快適ではない部屋では十分に食事を楽しむことができません。それは犬だって同じ。気候や気温・犬の体調を考慮しながら、食事をする環境を見直すことも大切です。

ご飯を食べる場所の気温をチェック

また、暑すぎたり寒すぎたりする場所での食事は、老犬にとって辛く自然と食欲が落ちている可能性も。
食事する場所はできるだけ快適な温度を保ってあげるようにしましょう。

安定した姿勢で食べられるような工夫も大事

足腰や関節が弱い老犬は、立ってご飯を食べるのが辛い場合も。
そんな場合は、食事をする場所の下にカーペットやバスタオル・クッション・滑り止めなどを敷いてあげ、愛犬が少しでも楽な体勢で食事できるよう工夫してあげましょう。

<対策9>栄養補給アイテムを利用する

食べる量が少ない、暑さでバテ気味…なんて時には、補助的に美味しく栄養補給できるアイテムも便利です。

補助的に栄養補給できるアイテム

なかなか食が進まない場合は、ペーストタイプの栄養を補助する食品などもあります。ペーストタイプなので、犬の歯茎あたりに塗るだけで、犬が舐めて栄養を補給でき、老犬だけでなく子犬や体調不良の成犬、お薬を飲ませる時などにも便利なアイテムです。
しかし、これだけで愛犬に必要な栄養を完璧に摂れるわけではありません。あくまでも補助的に栄養を補うことができるアイテムであることを認識し、可能な限り食事から栄養を摂れるように愛犬の健康状態をサポートしましょう。

<おすすめ栄養補助アイテム>

 

栄養補給ペースト スタミノール 100g
食欲がないときにやさしい甘さでとびつくおいしさ!薬を飲ませるのにも便利♪

 

<対策10>介護が必要な犬に食べさせる方法と注意点

人間と同様、犬も高齢になると介護が必要になることも少なくありません。

介護期には、高栄養で消化が良いものを

寝たきりなど、介護が必要な高齢の愛犬の場合は、獣医師とよく相談し、療法食や健康状態に合った食べ物を与えるようにしましょう。できれば消化に良いように、ふやかしたり柔らかくすり潰したものがオススメです。

 

「ハイシニア期(超高齢犬)に必要なフード選びのポイント」 はこちら

寝たきりや介護が必要な老犬に食べさせるポイント

介護が必要な老犬でも、できるだけ過剰な介護は避けるようにしましょう。
一度手厚い介護を受けると、自分で食べられる時でも甘えて食べないというケースもあります。
最初は目の前にお皿を置き、できる限り犬が自分で食べるよう促してください。

それでも食べてくれない場合

それでも食べてくれない場合は、スプーンもしくは手でフードを口元までもっていきます。
不思議なことに、飼い主さんの手からなら食べる気になるワンちゃんも多いようです。
ただし、この方法も過剰にやりすぎると、元気な時でも飼い主さんの手でくれるまで食べない…なんてパターンも。その日の体調や様子を見ながら食べる手伝いが必要か判断しましょう。

スプーンや手を使っても食べない場合

スプーンや手を使っても食べない場合は、シリンジ(強制給餌用の注射器)を使用し、口の脇からフードを少しずつ流しいれます。ここで一番注意すべきは、老犬は飲みこむ力も弱っており、食べ物が気管に入る「誤嚥(ごえん)」を起こしがちだという点。誤嚥を防ぐためにも、食事の際はできるだけ犬の上体を起こしてあげ、フードはゆっくり少量ずつ注入するようにしましょう。

【食後は口周りのケアをしてあげましょう】

食後は、口の周りについた食べ残しなどを、清潔なタオルなどで拭き取ってあげましょう。
さらに、食後に少量の水を飲ませるのもオススメです。特に口の中に汚れがたまったままだと、別の病気を引き起こす可能性もあるので注意しましょう。

死期が近づいてきたら

老衰や病気などで死期が近づいてきた場合、老犬が食べ物だけでなく水も受け付けなくなるケースもあります。
そのような場合は、かかりつけの獣医さんと相談しながら、犬に無理がない程度で、愛犬がして欲しいと思っていることや、飼い主さんがしてあげられることを可能な限りしてあげてください。

 

高齢になり、食欲が落ちたり自分でご飯を食べれなくなった愛犬の姿を見るのは辛いかもしれません。しかし、それはそれだけ愛犬への愛情や想いが深いということ。食事を食べさせる工夫やサポートすることは、犬にとっても大好きな飼い主さんと接することができる貴重な時間。犬にも飼い主さんにも無理になりすぎない程度で、できる限り犬が美味しくゴハンを食べられるようサポートしてあげる、という意識が大切です。

 

 

※サイトでは正確な診断はできません。異常を感じたら早めに掛かりつけの獣医さんに診てもらいましょう。
※しつけ方法・対処法は、犬種、年齢、性格等にもよりますので、上記内容や掲載のグッズが必ずしも有効というわけではありません。

 

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