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国内特派員/ちいかめ物語

「ちぃ危機一髪」【第8話】

特派員 カナ | 2017年10月27日


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(プロローグ)
私はカナ、中学生。家族は、父、母、祖母、小学生の弟 ケンタです。動物大好きな家族みんなで可愛がっていた猫のチロが、ある日病気で死んでしまいました。すごく悲しかったけど、またペットを飼おうと話し合っていた矢先、今度はおばあちゃんが倒れてしまったのです。おばあちゃんを介護をすることになって、ペットどころではなくて諦めていたのですが、youtubeで水槽の中を元気よく泳ぐ可愛いカメを観た瞬間、一目ぼれ! おこづかいをはたいてネットのペットショップに申し込んだのです。

 

おばあちゃんの部屋に大きな水草水槽が設置されてから1か月がたちました。
芳おじさんは毎週日曜日にやってきて水草のお掃除をしてくれます。

先日は、きれいな色とりどりの熱帯魚を入れてくれました。
ネットの動画の立派な水草水槽の中で、熱帯魚とともに泳ぐ可愛いカメを見て夢中になってから、
今おばあちゃんの部屋でそれが現実になっているのでびっくりです。

ケンタときたら、毎日ちぃをわたしの部屋の水槽から勝手に持ち出して、おばあちゃんの水槽で泳がせているみたい。

山田夫婦「こんにちわカナちゃん」

庭で花に水をやっていると、近所の山田のレイコおばあちゃんとサンタおじいちゃんが来ました。
この二人は芳おじさんとともにおばあちゃんの幼なじみで、おばあちゃんが病気になる前はよくうちに来ていたのですが、すごく久しぶり。

ケンタは「山田レインボー&THE SUN」と呼んでいるけど。

それぞれお気に入りのペットを抱っこして、おばあちゃんのお見舞いに来てくれたようです。
二人とも口々に芳おじさんの水槽をほめそやし、おばあちゃんも久しぶりになごやかに笑っています。

レイコ「ステキじゃないの、ナオト君(パパ)、フミ(ママ)ちゃん、奮発したわね」

おばあちゃん「芳君がよく面倒を見てくれて、大分水草が立派になってきたみたい」

サンタ「レイアウトがいいよね、石の上に苔がふさふさして」

レイコ「あんたの頭にも生やして欲しいわよね、ほほほ!」

ちょっと面白いご夫婦で、いつも漫才のコンビみたいに周りを笑わせてくれるのです。

でもレイコさんが「ジュディちゃん」と呼んでいる猫は油断がなりません。早くも水槽の中のちぃに気づいたようで、水槽台に飛び乗りました!

レイコ「あら、ジュディちゃん、お行儀よくして!あらら?何これ?変なのがいるわよ?」

カナ「あ、カメです、ミシシッピニオイガメ」

サンタ「カメか、何食べるの?」

カナ「専用のカメフードです」

サンタ「そっか、カメはちくわも食べるよ、今度やってごらん」

そうなの?勉強になった!

レイコ「あら、人間の作った食べ物はペットには毒よ、添加物やら何やら」

サンタ「だったらお刺身がいいよ、僕はめったに食べられないけどね」

ぷっとおばあちゃんが吹き出しました。

パパとママがおばあちゃんのために用意した心づくしの思いやり。

病気で心を閉ざしていたおばあちゃんのお部屋がパッと明るくなりました。

(次回につづく。。)

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