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国内特派員/ちいかめ物語

「カメ屋敷へ!」【第3話】

特派員 カナ | 2016年08月31日


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(プロローグ)
私はカナ、中学生。家族は、父、母、祖母、小学生の弟 ケンタです。動物大好きな家族みんなで可愛がっていた猫のチロが、ある日病気で死んでしまいました。すごく悲しかったけど、またペットを飼おうと話し合っていた矢先、今度はおばあちゃんが倒れてしまったのです。おばあちゃんを介護をすることになって、ペットどころではなくて諦めていたのですが、youtubeで水槽の中を元気よく泳ぐ可愛いカメを観た瞬間、一目ぼれ! おこづかいをはたいてネットのペットショップに申し込んだのです。

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望月さんの家の庭には大きな池がいくつもあって、
いろんな種類のカメがたくさんいました。
池には甲羅干しをするための陸地や身を隠す木陰や網などがあり、
カメたちが快適に暮らせるように作られていました。
どこかでモーターの音がして、水をきれいにするための
ろ過装置が働いているようです。
望月さん
「すごいでしょ、おじいちゃんもお父さんもカメが大好きで、

全部で30匹はいるわ。

特に日本石亀が大好きで、でもクサガメもたくさん。
ほら、これがミドリガメの池、15歳かな。
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よく晴れた日曜日の午後、カメはお日様の光を浴びるために
水から上がって陸地に群がっています。

望月さん
「太陽の光には赤外線と紫外線が含まれていて、
紫外線にはUVAとUVB、UVCという波長の違う3つがあり、
その中で亀の甲羅の健康な育成のために、
カルシウムの代謝・吸収を助ける《紫外線UVB》が必要なのよ」

カナ
「ミシシッピニオイガメはいないの?」
望月さん
「いないわ、ミシニのことならD組の瀬川君に聞けばいいわ、
10匹くらい飼っているから」

帰りがけに望月さんはなんだかガラクタみたいのがいっぱい入った
段ボール箱を持ってきて、その中の一つを出して、

望月さん

「これあげるわ、いっぱいあるから」

それは爬虫類用の紫外線電球をつけたクリップライトでした。

 

瀬川君ちはカメ池もないマンションの29階。
口もきいたことのない男の子の家には一人では行きにくく、
わたしは趣味の編み物友達の佑香ちゃんを拝み倒してついてきてもらいました。

部屋には大きなのや小さいの、合わせて7~8個もの水槽があり、
ちぃより少し大きめのミシシッピニオイガメが3~4匹。

カナ
「こっちのカメはなんていうカメなの?」

それは灰色がかった茶色い色をして、
ハンバーグのような形の甲羅をした10~12センチほどのカメ。

瀬川君
「それもミシニだよ、一番年食ったやつ、8歳かな」

カナ

「ええっ?これ、ミシシッピニオイガメ?」

わたしは驚いてしまいました。
だって、ちぃはおなかの甲羅は黄色くて斑点があるけど、
背中の方はほとんど真っ黒で、甲羅のふちや頭と手足に白いスジがあり、
羅の形も3本のキール(尖った山すじ)がはいってとってもおしゃれなカメ
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だけど、そのカメはずんぐりと丸っこくって、
ぼぶきっちょな人が作ったハンバーグみたいな色と形の甲羅をしていたから。

瀬川君はわたしが望月さんにもらったUVライトの話を聞くと、

瀬川君
「残念だけどそれは無駄になるかも。僕の観察では

ミシニは紫外線を
ほとんど必要としないカメだと思う。

どのカメも光が苦手で、暗いところに身を隠すのが大好きなんだ」

 

…え、そうなの!?

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