猫にもフェロモンがあるってホント?その意外な役割とは【第93回】/ペットと暮すトリビア

猫にもフェロモンがあるってホント?
その意外な役割とは


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「フェロモン」と聞くと、色気のある女性や男性を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 じつは猫にもフェロモンがあるといわれています。ただ、私たちのイメージするフェロモンとは少し意味が違ってくるかもしれません。 こちらでは、猫にとってのフェロモンの役割について詳しくご紹介しましょう。


目次


猫のフェロモンとは

猫のフェロモンとは、カラダから放出するニオイを伴った分泌物のこと。
あちこちに残されたフェロモンのニオイを感じることで、相手の性別や病気の有無など様々な情報を得ることができます。
いわばフェロモンは、猫にとってコミュニケーションツールのようなものだといえるでしょう。
猫のカラダには、フェロモンを分泌する器官があちこちにあります。 たとえば頬や顎、目の上部分、しっぽの付け根や足の裏、肛門周辺など。 じつはこの器官の位置によって、分泌されるフェロモンの意味が変わってきます。 それぞれのフェロモンを家具や柱、道端の電柱、飼い主などあちこちになすりつけることで、様々な情報を残したり自分の気持ちをコントロールしたりするのです。
猫のフェロモンのニオイは、人間にはよくわからないかもしれません。 猫は犬よりも嗅覚は劣りますが、フェロモンを感じる能力は犬の3倍も発達しているといわれています。 猫の口の中にあるヤコブソン器官という器官は、いわばセンサーのようなもの。 ここでフェロモンを感知すると、口を半開きにしてうっとりとした表情になります。 それだけ猫にとってフェロモンを感じることは、生きていく上で大切なことだといえるでしょう。 では、具体的にどのような意味があるのか、フェロモンの役割を見ていきましょう。

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猫のフェロモンの役割1:オス猫を惹きつける

猫の世界では、オスには決まった発情期がありません。 発情期を迎えたメスのフェロモンを感じることで、オスもつられて発情するようになっています。 このメスの発情を知らせるのが、おしっこに含まれている「性フェロモン」です。
発情期に入ったメス猫が、しっぽをあげてあちこちに尿を噴射する姿を見たことのある方も多いのではないでしょうか。 このいわゆる尿スプレーには、メスが発情期を迎えた時だけに分泌される性フェロモンが含まれています。 性フェロモンのニオイは遠くまで届き、このニオイを感知したオス猫を惹きつけます。
オスはニオイを感知することで、発情しているメスがいることを知り、自分もつられて発情します。 また尿に含まれている情報から、メスがどこにいるのかという位置も把握できるといわれています。 そのため、フェロモンの分泌量が多いメスほど猫の世界ではモテるようです。

猫のフェロモンの役割2:心を落ち着かせる

猫の頬、顎、目の上などの顔まわり、またはしっぽの付け根から分泌されるフェロモンは「フェイシャルフェロモン」、別名「安寧フェロモン」と呼ばれています。
このフェロモンには、自分自身をリラックスさせたり安心させたりする効果があるとされています。
よく猫が家具や柱などにぐりぐりと顔をこすりつけている姿を見ますよね。 これは安寧フェロモンをつけることで、自分の縄張り、つまり自分にとって安心できる空間にしようとしていると考えられます。 周りを自分自身のニオイに囲まれることで、心を落ち着かせようとしているのです。
飼い主に頭をなすりつけてくる時も、同じく自分が心を許しているものに対して「安心できるものにしたい」という気持ちの表れ。 「この人間の所有権を持っているんだぞ」という主張と同時に、猫にとっての愛情表現でもあります。 そのため、お風呂あがりなど飼い主から別のニオイがする時は、一生懸命顔やしっぽの付け根をこすりつけて自分のニオイをもう一度つけようとしてきます。 飼い主さんから自分のニオイがしないと不安になってしまうようですね。

猫のフェロモンの役割3:危機を感知する

足の裏や肛門周辺から分泌されるフェロモンは、「警戒フェロモン」と呼ばれています。
その名の通り不安になったり恐怖を感じたりした時に分泌されるフェロモンで、人間でいうところの冷や汗のようなものです。
ほかの猫の警戒フェロモンを感知することで、猫は「なにか危険なことがあるようだ」と察知します。
はじめて行ったはずの動物病院で、不安そうに猫が鳴いていたという経験がある飼い主さんもいるかもしれません。 これはほかの猫が残していった警戒フェロモンを感知して、怖がっていたと考えられます。 またキャリーバッグに自分自身の警戒フェロモンが残っているとその後キャリーバッグに入りたがらなくなることもあるため、病院の後はバッグをよく拭いてあげると良いでしょう。 ちなみに、警戒フェロモンは嬉しすぎて激しく興奮した時にも分泌されることがあります。

猫のフェロモンには、分泌される部位によって意外にもたくさんの役割があることがわかりました。 それぞれの意味を知ることで、猫ちゃんの気持ちがよりわかるようになるはずです。 ぜひ飼い猫との暮らしに役立ててください。

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