不満? リラックス? ため息に込められた犬の気持ちを読み取ろう【第72回】/ペットと暮すトリビア

不満?リラックス?
ため息に込められた犬の気持ちを読み取ろう



人間のようにため息をつく愛犬を見て、何か辛いことでもあるのかと心配に思った経験はありませんか?犬には犬なりの事情があって、いろいろな理由からため息をついているものです。状況別の感情と伝えたがっているメッセージを紹介します。


目次


リラックスからくるため息

飼い主さんになでられている時やお気に入りのベッドで寝ている時につくため息は、リラックスしている証拠です。いわば、「ふぅ、しあわせ」といったところでしょうか。全身の緊張状態が解けて無意識についているため息なので、心配はいりません。リラックス状態になっている時は、まぶたが重そうでトロンとした目になっていることも多いものです。愛犬にとって心が安らぐ環境を提供することは、飼い主さんにとって大事な仕事のひとつでしょう。心が満たされているからこそ起こるため息は、犬からの「ありがとう」の気持ちと受け取ることもできます。 満足げにため息をつく愛犬を見るとほほえましい気持ちになり、愛犬にとって「報酬」にあたる行動をとる飼い主さんもいるのではないでしょうか。側に行って頭をなでたりやさしく声をかけたりしていると、同じことをしてもらうために行動を起こすことがあります。「こうした時にはこうしてもらえる」と、飼い主さんの行動パターンを学習することが理由です。学習した記憶から出るため息は、無意識に行っている可能性も否めません。

ストレスからくるため息

散歩に行こうと玄関を出たのに雨降りに気付いた、飼い主さんがボールを持っていたから遊んでもらえると思ったのに肩すかしなど、がっかりした気持ちになった時にもため息をつきます。ストレスから起こるため息の場合、犬は目をしっかりと見開いて「仕方ないね」「あきらめるよ」とでもいうような顔をしているといいます。リラックスしている時の満足げな表情とは、あきらかに異なるのです。何かを訴えるように飼い主さんの顔をじっと見ながら、ため息をつく場合も同様です。 この時に愛犬は、ため息をつくことで自分の気持ちを切り替えて、ネガティブな感情を抑えようとしています。イライラ・がっかりという感情を忘れるため、ため息を使うようなものです。いつまでも嫌な気持ちを引きずるのは、犬にとってもストレスでしょう。自分を守るためにも、頭の切り替えをするきっかけが必要です。 愛犬がここまで大人の対応をしているからには、飼い主さんとしても想いに応える必要があります。要求をすべて受け入れる必要はありませんが、いたずら半分で何度もがっかりさせるのは考えものです。人間同士のコミュニケーションでも、期待させるようなことを言うだけで実行が伴わないことが続けば、信頼関係に影響します。犬にとっても、同じことです。大好きな飼い主さんがつくウソだからこそとてもかなしく、振り回されているような気持ちになります。 さらに、暑い・うるさい・落ち着かないなど環境面のストレスも原因のひとつです。犬は環境の変化に敏感ですから、家族の誰かが不在にしている・ケンカしている最中のピリピリした空気など、ちょっとしたことに対してもストレスを感じます。ソワソワして落ち着かない様子・カラダをしつこくかいている・上目遣いで不安そうな顔をしているなど、ため息以外のストレスサインもヒントです。ストレスを放置したことが引き金となり、無駄吠えやいたずらといった問題行動につながるリスクもあります。留守番ができなくなる・家具を倒して壊してしまうなど、飼い主さんの生活にも少なからず影響が出てくるはずです。小さなストレスの段階で対処し、お互いに心地良く生活できる環境を作りましょう。


ため息は病気のサイン?

うめき声や浅い呼吸を繰り返しているような音だったら、病気のサインかもしれません。痛い・苦しい・気持ち悪いなど体調不良を感じた時、ため息をつく子もいるためです。ため息以外にくしゃみを頻発する、ぐったりしていて元気がないなどトラブルが重なっていたら、獣医さんに相談しましょう。フィラリアや心臓トラブル、気管支トラブルなど、こわい病気が見つかるかもしれません。仮に病気になっていたとしても、早期発見・対応で元気になる子は多いものです。問題を軽視して放置した結果として、取り返しがつかないことになると泣ききれません。いつまでも元気で長生きしてもらうためにも、早めの行動が大切です。 ある程度の年齢になったシニア犬のため息はとくに気をつける必要があります。人間はどうしても自分のフィルターを通して愛犬の気持ちを判断しやすく、病気のサインを見逃しがちです。「雨続きで散歩に行けないから機嫌が悪い」「仕事が忙しくてあまりかまってあげてないからすねている」など、伝えようとしている内容を決めつけてしまうことはないでしょうか。可能な限りコミュニケーションをとる時間を確保し、犬の出しているサインの意味を考えてみましょう。


ため息にはいろいろな意味があり、飼い主さんに気持ちを伝える手段でもあります。犬は言葉が話せないため、カラダを使って表現します。何気ない行動にも意味があることを理解して、愛犬とのしあわせな生活に役立てましょう。


 

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