お腹のポヨポヨ 猫のお腹にたるみがあるけど大丈夫?ルーズスキンとその役割について【第124回】/ペットのお悩みなんでも大百科

お腹のポヨポヨ 猫のお腹にたるみがあるけど大丈夫?ルーズスキンとその役割について

「うちの猫、最近お腹がたるんでいるけど太ったのかな?」と思っている飼い主さんがいらっしゃるかもしれません。それは、猫によくみられる「ルーズスキン」なのかもしれません。その場合は大きな心配は要らないのですが、中には病気が原因で皮膚にたるみが生じていることもあります。今回は、ルーズスキンの基礎知識をはじめ、病気との見分け方などについて解説していきます。


 

目次

ルーズスキンの役割とは?

ルーズスキンとは、猫の後ろ脚の付け根付近からお腹にかけて見られる「皮膚のたるみ」を指します。お腹の皮だけがポヨポヨと柔らかくなっているのが特徴で、性別や年齢にかかわらずさまざまな個体で見られます。一見すると太っているだけのように見えますが、実はルーズスキンには大切な役割があるのです。たとえば、猫は素早く動いたり高い場所へ飛び上がったりすることがありますが、このときにルーズスキンがあるおかげで皮膚が突っ張らず、スムーズに動くことができます。

また、皮膚が十分にたるんでいることで、血管や内臓といった体の重要な器官を衝撃から守れるようになります。高い場所から落ちたり、外敵に噛まれたりしたとき、ルーズスキンがクッションの役割を果たして致命傷を防ぐというわけです。また、皮膚がたっぷりとお腹を囲んでいることで熱を逃がしにくくなり、体温の維持に役立つという機能も持っています。

ルーズスキンになる原因

猫のルーズスキンは、年齢や性別に関係なく多くの個体に見られる症状です。子猫のときにはあまり目立たず、成長するにしたがって立派なたるみが出てくるため、「太った?」「病気では?」と心配してしまう飼い主さんもいらっしゃると思います。しかし、ルーズスキンは猫が体質として備えているものであり、特に健康に問題があるわけではありません。食生活や病気が原因となってルーズスキンになるわけではないので、過剰に心配しないようにしましょう。

ちなみに、ルーズスキンは猫の中でもメス猫に比較的多く見られるという特徴があります。このため、ホルモンバランスの変化や不妊手術の傷跡などが原因になっていることもありえます。このほか、アメリカンショートヘアやベンガルなど、特定の品種でルーズスキンが多く見られる傾向もあることから、遺伝的な要素も影響している可能性があります。

肥満や病気との見分け方

お腹のポヨポヨが本当にルーズスキンであれば心配はありません。しかし、お腹のたるみはルーズスキン以外にも肥満や病気が原因となって発生することもあるので、その見分け方を知っておくことが大切です。

ルーズスキンと肥満との見分け方は、皮膚をつかんだときの脂肪の有無です。ルーズスキンなら皮だけがつかめますが、肥満であれば脂肪もたっぷりとつかめるはずです。また、立った状態の猫を真上から見たときに腰がしっかりくびれているか、体を触ったときに肋骨を感じられるかどうかもチェックしましょう。くびれや肋骨がわかりにくいと、脂肪で覆われて肥満になっている可能性が高いです。

肥満以外に「腹水」がたまっていることも考えられます。腹水とは、感染症や心疾患、肝疾患などさまざまな原因でお腹の内部にたまってしまった水分のことで、大量になるとお腹が膨らんだり固く張ったりすることがあります。皮膚のたるみだけでなく食欲低下や嘔吐、下痢などほかの症状も見られる場合は腹水の可能性もあるため、できるだけ早く動物病院で診てもらいましょう。

また、猫は「排せつ障害」によってお腹がたるんでしまうこともあります。腸や膀胱などに何らかの病気を抱えている場合、排せつ物やガスをうまく体外に出せず、お腹が膨らんでしまうのです。トイレに行く回数が減った、エサを食べなくなったという様子が見られたら、排せつ障害を疑ってみた方が良いでしょう。

腹水や排せつ障害などの病気とルーズスキンとを見分けるには、やはり触ってみるのが一番です。病気が原因になっている場合は、皮が伸びるというよりお腹がパンパンに張っているような感じがします。

また、お腹を触られることを異常に嫌がることもあり、違和感があれば念のため診察してもらったほうが安心です。ただし、子猫は体質的にお腹がポッコリと張っていることも珍しくないため、病気だと決めつけずほかの症状がないかも確認してみましょう。実際に触る場合は、猫が横向きに寝ているときや、すべての脚で立っているときを選びます。座っている状態だとお腹に皮膚が集まりやすいため、たるみを正確にチェックすることができません。体全体をチェックするためにも、できるだけ余計な皮膚が伸びた状態のときを狙いましょう。

油断は大敵!日々の体調チェックで愛猫の健康を守ろう

猫のルーズスキンは珍しいものではないものの、中には脂肪や腹水などの病気が原因となってお腹がたるんでいるケースもあります。ルーズスキンだと思い込んで放置していると、大切な愛猫の健康を損ないかねません。過剰に心配する必要はありませんが、お腹のたるみが気になる場合は丁寧に猫の体をチェックし、本当にルーズスキンなのかを確認することが大切です。様子がおかしいと感じたら、早めに動物病院に連れて行ってあげることをおすすめします。


近くの動物病院を探す(動物病院検索)

※サイトでは正確な診断はできません。異常を感じたら早めに掛かりつけの獣医さんに診てもらいましょう。

この記事が良かったら もふるボタンを押してね

この記事をシェアする